行政書士試験を目指したきっかけ

独立?自己啓発?

資格を目指すときの動機は大きく二つに分かれると思います。
一つ目はその資格を使って稼ぐこと、二つ目は自己啓発です。
特に行政書士試験の場合、合格が職業に直結するので、一つ目のパターンの方が比較的多いのでしょうか?
しかし、私の場合は二つ目の自己啓発が目的でした。

なぜ、自己啓発をしようと思ったのか?
なぜ、自己啓発にこの難関試験を選んだのか?
そのあたりをお話ししていきたいと思います。

今回の記事の大半は自分語りになりますので、苦手な方は飛ばしてください。
しかし、個人的にはこの試験の振り返りの原点と言うべき記事になりますので、興味のある方は見ていっていただけると嬉しいです。

勉強は大の苦手

話は学生時代に遡ります。
私は小さい頃から勉強することが苦手で、特に宿題が大の苦手でした。
お恥ずかしい話ですが、家で自主的に何かやるというのが大嫌いだったからです。全く自慢になりませんが、まともに宿題ができたのは小学生まで。
中学生からはなかなか宿題ができずに未提出となることも多く、特に夏休み・冬休みの長期休暇の宿題は出せない事の方が多かったです。
授業はなんとか聞けるのですが、宿題など家に帰って何かやるというのは自分を律する必要があり、ある程度の意志が必要ですからね。。。

そしてやってきた大学受験。
結果は惨敗・・・最終的には1年間浪人して何とか受かった大学(非法学部)に進学することになりました。
ここで私は学歴コンプレックスを抱えることになるのですが、この辺の話をし始めるととても長くなってしまうので、気が向いたら別の記事にしたいと思います笑

舞台は社会人へ

そんなこんなであっという間に4年間の大学生活は終了し、就職活動を経て社会人へ。
私が選んだ業種は金融です。
社会人生活は私にとって新鮮かつ充実したものでした。
職場の環境に恵まれ、つらいことも多かったですが、その分成長していく自分が嬉しく、やりがいを感じていたのを覚えています。
今まで特に目的意識なく生きてきた私にとって、モチベーションを持って何かに取り組むことができたのは大変喜ばしいことでした。

そして、転機が訪れたのは5年目です。
当時地方の営業所で営業社員として勤務していた私は、突然本部のとある部署への異動を命じられましたのです。
本部は基本的に勤続年数の長く経験豊富な社員が勤務する部署です。
本部と営業所の新陳代謝を狙った人事異動だったのでしょうが、勤続年数が浅く、実務経験の乏しい私は役に立てることが少なく、自身の無力さを感じる毎日を送っていました。
居てもたってもいられなかった私は、せめて知識だけでも身に付けようと思い、資格試験の受験を決意します。
選んだ資格は、FP1級と宅建でした。
どちらも簡単には取得できない難易度であり、社内でも保有者は限られていました。
資格を取得するだけで劇的に仕事ができるようになるわけではありません。
しかし、当時の私は有り余るモチベーションを資格試験にぶつけようと思い至ったのです。
悔しさを逆手にとって前進する、若さゆえの気持ちの強さを持っていました。

立ちはだかる壁

ところがその思いの強さとは裏腹に、勉強は思い通りにはいきませんでした。
参考書やテキストを選んでいた時がモチベーションのピークであり、いざ机に向かうと途端にやる気を奪われます。
仕事も忙しい時とそうでない時で波があり、なかなか勉強の習慣を身につけることができませんでした。
「そういえば学生時代から自主的に何かを勉強するのは苦手だったなあ・・」などとベットの上で天を仰ぎながら、何度も諦めそうになったのを覚えています。
しかし、ここで辞めては今までの自分と同じだ!と自身を奮い立たせ、なんとかFP1級と宅建のW合格を果たすことができたのです。

当時の上司や職場の人も褒めて下さり、頑張って勉強して本当に良かったなと思いました。
繰り返しになりますが、これらの資格を取っても仕事に大きく影響することはありません。
しかし、仕事上中々見せ場の無かった私が、少しでも何かやろうとする、そのやる気を認めてもらえたんだと思います。
この時の達成感は今でも忘れません。
このサイトでは行政書士試験に関する情報発信を目的としていますが、今後余裕があればこの二つの資格についてもお話ししたいと思います。

▼ FP1級、実は初受験でボコボコにされて2回目のリベンジで合格しています。6割合格のため実技が超ギリギリ…かなり冷や汗をかきました笑

 

▼ 宅建試験合格後は講習と登録を経て宅建士の交付まで受けています。FPと異なり年に1回しか受験できず、宅建士の交付までは道のりが長いため達成感は半端ないです。

 

くすぶる志は、更に高みへ

FP1級と宅建を取得した私には、知識以外にある変化が生じていました。
それは資格を取得すること自体に大きな魅力を感じるようになったということです。

資格を取得するには大きな労力と時間、お金を消費します。
そしてそれは必ず報われるわけではなく、下手をすれば全てが水泡に帰す危険性もあるのです。
しかし、だからこそ成功した時の達成感は何事にも代えられないものですし、自身にとって大きな自信になります。
これまでの人生で特に大きなことを成し遂げたことのなかった私は、資格を取得することは知識を向上させることだけでなく、自信や自己肯定感の向上に繋がることを知ったのです。
そしてそれは、資格の難易度に比例すると言っていいでしょう。
FP1級と宅建の取得後、「もっと難しい試験に挑みたいなぁ」と思いを馳せていた私でしたが、社会人をやりながら取れる資格には限界がありますし、「これ以上の資格は無理」と自分に言い聞かせていました。
しかし、その思いは日に日に強くなり、これ以上自分を騙すことはできない、リスクを承知で挑戦しようと思い立ったのです。

狙うは行政書士試験

最初に目を付けたのは司法書士、税理士などの超がつく難関資格です。
こちらは実務に活かせる知識が多いですが、難易度があまりにも高すぎます。
社会人をやりながら取得された方もいらっしゃると思いますが、本当に一握りだと思いますし、数年の時間を費やします。
取れればすごいことになるだろうなあと憧れながらも、早々に諦めることになりました笑

そこで気になったのが行政書士です。
実務との関連性は薄いですが、私の会社では不動産担保融資を取り扱っているため民法の知識を深めることは無駄になりませんし、士業の方と関わる機会も多いので、一定の法律知識を得ることは、何かしらのプラスになるはずだと思ったのです。
また、FP1級と宅建はそれぞれ1カ月~2カ月でクリアできたので、半年~1年が目安とされる行政書士は難易度的にも丁度いいと判断しました。

そんなこんなで行政書士試験を次のターゲットにし、軽い気持ちで更なる自己啓発を誓った私でしたが、この後とてつもない苦労をすることになろうとは、この時は知る由もありませんでした・・・。
(次回の記事につづく)